病気は「直し」ても治らない

「アトピーコップ」って聞いたことありますか?

 

コップにアトピーの原因になるものがたまっていき、溢れた時に発症することを例えたものです。

 

つまり、元々の体質に加え、皮膚のバリア機能、アレルゲン、環境因子、ストレス、過労、食生活の乱れなどが積み重なり発症するということです。

 

さらにストレスで悪化することもあれば、悪化したことがストレスになることもあり複雑です。

 

これはアトピーに限らずすべての病気について言えます。

 

病気の原因は一つに特定できるものではなく、様々な要因が重なり合い絡み合っているのです。

 

しかしここを理解せず、コップからあふれた所を取り去り、「〇〇の原因は△△」「~~すれば治る」と言ってしまう人がいます。(医者にも!)

 

そしてそのような所に集まった患者さんが、行き場をなくし漢方に救いを求めやってくるのでした。

 

病気は現れている所だけ「直し」ても、治ったようにみえているだけです。

 

対症療法にいたっては「臭い物には蓋」と同じです。

 

治るというのは、病院に行かないでもいいようになることです。

 

もちろん、時に「直し」が必要なことはあります。

 

しかし、同時に体は治りたがっています。

 

大切な自分の心と体に耳を傾け、根本原因を見直すとともに、口から入る食物、口から出す言葉、思考、行動、習慣にも意識を向けてみませんか。

 

自分の一部である病気を「敵」とみなさず、病気の言い分も聞き、治る力を応援してあげませんか。

 

ほかにも、化学物質や重金属、電磁波、放射線などの影響も無視できないものがありますが、これらは現代医学の対象外で、情報も玉石混交のため、本物を見抜く力が求められます。